第48回

ことばとことばの間―近代アジアにおけることばをめぐる模索―

  • 日時:2021年12月10日(金)17:30-19:30
  • 場所:Zoomオンライン開催
  • 報告者:
    • 井坂理穂(東京大学大学院総合文化研究科教授)
    • 岩月純一(東京大学大学院総合文化研究科教授)
  • ディスカッサント:
    • 後藤絵美(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教)
    • 水野博太(東京大学ヒューマニティーズセンター特任助教)
  • 申込み:12月8日(水)締切で、下記の様式でお申込みください。
  • 主催:東京大学ヒューマニティーズセンター

本セミナーでは、近代アジアの知識人たちのことばをめぐる模索、とりわけ翻訳という行為にまつわる試行錯誤のあとを追いながら、ことばとは何か、ことばとことばとの関係をどのようにとらえればよいのか、という根源的な問いについて、アジア史の立場から検討してみたい。

アジアの諸地域では、19世紀以降、いわゆる「西洋の衝撃」や植民地支配のもとで、西洋諸語を習得し、それらの言語で書かれた知識や情報に触れ、ときにはそれらの言語を自らの表現活動に取り入れる知識人たちが現れる。彼らは同時に、「自分たち」のことばをいかに変革すべきかをめぐって、様々な模索や試みを重ねていく。そこでは、ナショナリズムの台頭とも絡み合いながら、語彙や文字についての議論や、標準語や共通語のあり方をめぐる議論がなされている。あるいは、近代文学を創出する試みと連関しながら、「自分たち」のことばがどのようなものであるのか(あるいは、どのようであるべきなのか)が論じられた。

本セミナーではこのような近代アジア知識人たちのことばをめぐる模索について、翻訳という行為に焦点を当てながら、2名の報告者により、それぞれインドとベトナムに関する具体例を紹介する。そのうえでディスカッサントを交えて、同時代のアジアの他地域(日本、中東)における状況と比較しながら、「ことば」や「翻訳」をめぐる概念の多様性や、そのなかにみられる共通性、相互のつながりについて考えてみたい。