東アジアの「開発」と「発展」―日・中・韓の開発研究を比較する―
- 日時:2022年2月11日(金・祝)17:30 - 19:30
- 場所:Zoomオンライン開催
- 報告者
- 佐藤仁(東京大学東洋文化研究所・教授)
- キム・ソヤン(韓国・西江大学東アジア研究所・准教授)
- 汪牧耘(東京大学大学院新領域創成科学研究科・博士課程)
- 申込:2月9日(水)締切で、下記の様式でお申し込みください。
- 主催:東京大学ヒューマニティーズセンター
概要
近代化や産業化の側面でみると、アジアは欧米との比較において常に後発の立場にあった。後発という自意識に立脚した「追いつけ、追い越せ」の精神は、日本だけでなく東アジアで広く共有されてきた。こうした経済開発の実体とは別に、開発/発展を捉えるための知も、同じように後発だったのだろうか。興味深いことに、東アジアでは欧米からの概念輸入だけでなく、開発/発展にかかわる独自の発想、文脈に合わせた加工、他国への輸出など、国境を越えたアイデアの貸し借りが見られた。本発表では、日本、中国、韓国のそれぞれにおける「開発」「発展」をめぐる知の状況を、特に対外援助実践との関連で整理・比較しながら、欧米とは異なる知を生み出そうとした努力(やその不在)に光を当て、開発/発展概念の地理的な射程について試論する。