社会をめぐる想像力と社会調査──比較歴史社会学の視座
- 日時:2023年3月16日(木)17:30 - 19:30
- 場所:Zoomオンライン開催
- 主催:東京大学ヒューマニティーズセンター
- 申込:https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZYocO-hqj4sGNPy2HXvwtJLTIG4Wm6Wl_Ue
- 報告者:
- 冨江 直子(茨城大学人文社会科学部 教授)
社会事業としての「社会調査」 - 李 永晶(華東師範大学政治学系 副教授)
デジタル化時代における社会の捉え方――パンデミックの体験と観察を中心に
- 冨江 直子(茨城大学人文社会科学部 教授)
- ディスカッサント:
- 富永 京子(立命館大学産業社会学部 准教授)
- 佐藤 健二(東京大学未来ビジョン研究センター 特任教授/執行役副学長)
- モデレーター:祐成 保志(東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)
- 言語:日本語
概要
社会調査(social research, social survey, fieldwork)は、観察・対話・測定・記録などを通じて社会認識を生産する実践である。デジタル化によってわれわれが扱いうるデータは飛躍的に増大した。変化がさらに加速する状況のもとで、はたしてそれが国家、企業、市場に還元されない「社会」を発見・創出・維持する基盤となっているのか、あらためて問う必要がある。比較歴史社会学は、このための手がかりを提供するだろう。冨江教授は、日本の1920~30年代の社会事業調査に着目し、調査者と被調査者、そして両者が共同して対峙する社会という三者の関係のなかで、調査がいかなる意味で社会事業の実践でありえたのかを考察する。李副教授は、パンデミックのもとでのデジタル化の現状をもとに、現代中国における「社会」の捉え方、データと権力などの視点から、社会調査の可能性を論じる。後半では、ディスカッサントをまじえた討議を行う。