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共産主義圏ヨーロッパにおける日本文学の翻訳
Translation of Japanese Literature in Communist Europe

概要

共産主義圏ヨーロッパ、いわゆる「東欧」において、西側の文化の受容には様々な制約が加えられていたことはよく知られている。日本文学の翻訳に関しても同様であり、翻訳作品の選定に関しては、三島由紀夫が敬遠された一方で安部公房が積極的に訳出されるなど、東欧独自の基準が存在していた。本報告では、チェコの事例を中心に、解説等のパラテクストの読解を行ないながら、東欧における日本文学の翻訳の様相について検討する。

関連書籍

  • 阿部賢一『翻訳とパラテクスト ユングマン、アイスネル、クンデラ』人文書院、2024年。
  • ホルカ、イリナ「共産主義政権下のルーマニアにおける日本詩歌の翻訳アンソロジー 時空間を超えた共同制作の創造性と破壊性」『日本文学』72(9)、2023、pp.35-46。